『ガチアクタ』の作者・裏那圭とは？炎炎ノ消防隊の作者も推薦した期待の新鋭！

週刊少年マガジンで連載中の話題作『ガチアクタ』。その独特な世界観と圧倒的な画力で多くの読者を魅了しています。

この作品の作者である裏那圭（うらな けい）は、まだキャリアの浅い若手ながらも、すでに大きな注目を集める新鋭漫画家です。

この記事では、『炎炎ノ消防隊』の大久保篤も推薦する裏那圭とはどんな人物なのか、どんな経歴を持ち、どんな想いで『ガチアクタ』を描いているのかを詳しく解説します。

裏那圭はどんな人物？『ガチアクタ』で注目を浴びた新鋭漫画家の素顔

2022年から『週刊少年マガジン』で連載がスタートした『ガチアクタ』。

この作品で脚光を浴びたのが、作者・裏那圭（うらな けい）です。

卓越したアナログ作画技術と、社会問題に切り込むストーリーテリングで、今や次世代を代表する漫画家の一人として注目されています。

2018年「脳枷」でマガジングランプリに入選した実力派

裏那圭は2018年、読み切り作品『脳枷（のうかせ）』で講談社主催「マガジングランプリ」に入選し、プロの道を歩み始めました。

この作品では、心の葛藤や社会的抑圧をテーマに描き、キャラクターの感情の揺れを繊細に描く力が高く評価されました。

審査員からは「異質な才能」と評され、一部の編集者からは早くも「大型新人」として将来を期待されていたといいます。

裏那圭さんの『脳枷』は、短編ながらも圧倒的な緊張感と社会的メッセージを持っていた。構図と間の使い方が新しかった。

『ガチアクタ』が初の連載作品！その背景にある情熱とは？

裏那圭の名を一気に広めたのが、初の連載作品『ガチアクタ』です。

講談社の編集者によると、当初は別の物語を構想していたものの、「物には魂が宿る」という長年温めていたテーマを元に、『ガチアクタ』の世界観が構築されたといいます。

犯罪者の子孫が暮らすスラム街や、社会からの排除をテーマにしたこの作品は、単なるバトルアクションにとどまらず、現代社会への警鐘を鳴らす意欲作です。

名前	裏那圭（うらな けい）
デビュー作	『脳枷（のうかせ）』（2018年）
代表作	『ガチアクタ』
受賞歴	マガジングランプリ 入選
作画スタイル	アナログ作画、グラフィティ調の背景
備考	性別は非公開、SNSでも積極的に活動中

現在も裏那圭は、X（旧Twitter）やInstagramを通じて創作の舞台裏を公開しており、ファンとの交流も大切にしている作家です。

アナログ原稿の温かみを重視しながらも、現代的なビジュアルセンスを備えるその作風は、今後ますます注目を集めていくでしょう。

『ガチアクタ』はどんな作品？裏那圭が描く唯一無二の世界観

『ガチアクタ』は、スラムに生まれた少年が「落とし屋」と呼ばれる存在になる物語であり、従来のバトル漫画とは一線を画する作品です。

物語に流れるテーマは重く、しかしその表現は大胆でスタイリッシュ。

グラフィティアートやスケートカルチャーを感じさせるビジュアルと共に、深い哲学性と社会的メッセージを持ち合わせています。

「大切なものに魂が宿る」――テーマに込められたメッセージ

本作の中核を成すのは、裏那圭が以前から温めていた発想――「大切にしていた物に魂が宿る」というテーマです。

物が捨てられることで終わるのではなく、「落ちた先」からもう一度物語が始まるという概念は、読者に“存在価値の再定義”を問いかけます。

特に主人公・ルドが“落とし屋”として役割を背負う中で、人間と物の境界線が曖昧になっていく描写は、現代社会で忘れがちな「想い」や「記憶」を象徴しているとも言えるでしょう。

「魂が宿る」という思想は、人が使い続けたモノに感情が蓄積されるという裏那圭の人生観から生まれたものである。

圧倒的な画力とストリートアート風のビジュアル表現が話題

『ガチアクタ』の魅力の一つが、裏那圭の手描きによる圧巻のアナログ作画です。

彼女は、デジタル全盛の時代においてもペンと紙にこだわり、緻密な線とダイナミックな構図で読者を引き込みます。

さらに本作では、グラフィティアーティスト・晏童秀吉（アンドウヒデヨシ）との共作により、背景にストリートアート的感性が融合。

タイトル	『ガチアクタ』
掲載誌	週刊少年マガジン（講談社）
連載開始	2022年 第12号より
主要テーマ	魂、分断、再生、差別
作画スタイル	アナログ作画＋グラフィティ風背景
共同制作	晏童秀吉（背景・アートディレクション）

このようなスタイルにより、『ガチアクタ』は漫画作品でありながらも、アートブックのような視覚的インパクトを持っています。

そしてそのビジュアルは、物語に込められた重いテーマを軽やかに、しかし鋭く読者の心に届ける武器となっているのです。

まさに唯一無二の世界観を持つ現代漫画の象徴とも言えるでしょう。

推薦者・大久保篤とは？『炎炎ノ消防隊』作者が語る裏那圭の才能

2022年に発売された『ガチアクタ』第1巻の帯に、大きく記された推薦コメントがありました。

それが『炎炎ノ消防隊』や『ソウルイーター』で知られる人気漫画家・大久保篤による、「一目瞭然！これはガチ！」という熱のこもった言葉です。

この一言が象徴するように、裏那圭の才能は先輩漫画家の心をも瞬時に掴むほどの衝撃力を持っています。

大久保篤が語る「裏那圭の圧倒的ポテンシャル」

大久保篤は、裏那圭の作画と構成力に対して強い賞賛を示しています。

とくに『ガチアクタ』の冒頭で描かれるスラム街の空間表現、そしてルドというキャラクターの情熱と怒りには、かつて自らが描いた『ソウルイーター』初期と重なるものを感じたと語られています。

2022年5月17日発売の『ガチアクタ』第1巻帯より：
「一目瞭然！これはガチ！」──大久保篤（『炎炎ノ消防隊』作者）

この推薦は、単なる挨拶や慣例ではなく、次代を担う作家としての実力を本気で認めての賛辞でした。

先輩作家たちからの熱い期待と業界での評価

裏那圭は、マガジン新人応援PVなどの企画でもたびたび取り上げられ、森川ジョージ・諫山創・春場ねぎなど錚々たる先輩作家たちからも名前を挙げられています。

それだけでなく、SNS上では大久保の推薦コメントが話題となり、「本当に“ガチ”だった」「久々に新人で鳥肌が立った」という読者の声も多数見受けられました。

推薦者	大久保篤（『炎炎ノ消防隊』『ソウルイーター』作者）
推薦コメント	「一目瞭然！これはガチ！」（『ガチアクタ』第1巻 帯）
評価対象	裏那圭（『ガチアクタ』作者）
推薦理由	構図力、情動描写、物語構成における“異才”
業界の反応	諫山創・春場ねぎらも注目、新人応援PVにも登場

こうした推薦と支持を受けて、『ガチアクタ』は単なる新人作品ではなく、次代の講談社漫画の象徴へと進化を遂げつつあります。

裏那圭の筆が描き出す世界は、今後も多くの読者とクリエイターに強烈な影響を与え続けることでしょう。

裏那圭の創作スタイルとこだわりとは？アナログ作画の魅力

デジタル作画が主流となった現代の漫画業界において、裏那圭は完全アナログ作画を貫く漫画家として注目されています。

彼女の代表作『ガチアクタ』では、緻密な背景描写とキャラクターの躍動感が手描きによって生まれ、作品に深い奥行きを与えています。

このスタイルは「ラフに見せて、実は緻密に計算された線」という、唯一無二の魅力を持っています。

デジタル全盛時代にこだわる「アナログ作画」への愛着

裏那圭はX（旧Twitter）でもアナログ作画に対する姿勢をたびたび発信しています。

彼女が用いる画材は、Gペン、墨汁、ホワイト、スクリーントーンといった伝統的な漫画制作ツール。

「線がちょっと曲がるだけで、そのキャラが嘘をついているように見える。だからアナログがいい」──裏那圭

デジタルでは再現しにくい“感情のブレ”を活かすため、描き直しの効く便利さよりも“偶然の美”を選んでいるのです。

細部まで描き込む緻密な描写と独特な技法

裏那圭の作画には、スパッタリングや墨のぼかしなど独自の技法が用いられています。

特に読者から注目されているのが、「ベタの端をぼかす描き方」です。

これは歯ブラシや布などで墨を軽く叩いてぼかすスパッタリング技法に近く、画面に荒さと緊張感を演出しています。

作画方式	完全アナログ（下描き〜仕上げまで全て手描き）
使用道具	Gペン、丸ペン、墨汁、ホワイト、スパッタリングブラシ
代表技法	ベタぼかし、重ね線、にじみ表現、歯ブラシ汚し
参考にしたスタイル	大友克洋・寺田克也のアナログタッチ

さらに、裏那圭の線には「意図的に“きれいすぎない”」工夫が施されています。

背景は驚くほど細かく、キャラの線は少し粗くすることで、作品世界とキャラクターの“存在感の違い”を視覚的に表現しているのです。

このような技法により、裏那圭の作品は読者の視覚だけでなく感覚にも訴える力を持った稀有な漫画となっています。

アナログにしか出せない“体温”が、『ガチアクタ』の魂を形づくっているのです。

『ガチアクタ』のこれからと裏那圭の今後の展望

連載開始から話題を呼び続けてきた『ガチアクタ』が、いよいよ2025年にTVアニメ化を果たします。

次にくるマンガ大賞・Global特別賞を受賞した本作は、いまや日本国内のみならず、世界中から注目を集める存在へと進化を遂げようとしています。

作者・裏那圭の創作活動にも広がりが見え始め、これからの展開にはますます期待が高まります。

アニメ化・グローバル展開にも期待が高まる

2025年7月6日より、CBC/TBS系列全国28局ネットにて放送されるTVアニメ『ガチアクタ』。

制作は実力派スタジオ「ボンズフィルム」、シリーズ構成には瀬古浩司氏、監督は菅沼芙実彦氏と、豪華な制作陣が集結しています。

さらに、NetflixやU-NEXT、Amazonプライムでのグローバル配信も期待されており、日本国外のファンにも本作が届けられることがほぼ確実となっています。

このような展開は、裏那圭の世界観が言語や文化の壁を超える力を持っている証とも言えるでしょう。

「自分が心から描きたい“怒り”や“不器用さ”を、世界中の人が受け取ってくれる。それが一番うれしい」──裏那圭（インタビューより）

次にくるマンガ大賞・Global特別賞受賞作家の未来

『ガチアクタ』は、2022年に「次にくるマンガ大賞 Global特別賞」を受賞しました。

この賞は、日本国内だけでなく海外の読者にも深く刺さる作品に贈られるもので、裏那作品の“感情表現の力”が世界で通用することを証明しました。

裏那圭自身も、「これからはもっと自由に描いていきたい」と語っており、SFやファンタジー、さらに実験的な短編など新ジャンルへの挑戦も視野に入れているようです。

アニメ放送開始	2025年7月6日（日）予定
放送局	CBC/TBS系 全国28局ネット
制作	ボンズフィルム
期待される配信	Netflix／U-NEXT／Amazonプライムビデオ（未確定）
受賞歴	次にくるマンガ大賞2022（Global特別賞）

裏那圭は、自身の創作スタイルについて「感情を起点にして描く」と一貫して語っています。

この姿勢は今後の新作でも維持されると予想され、読者の心を揺さぶる作品を生み出し続ける作家であり続けることでしょう。

『ガチアクタ』を起点に、裏那圭という名は世界中の漫画ファンに知られる存在になっていく──その未来は、すでに始まりつつあります。

『ガチアクタ』作者・裏那圭とは何者か？経歴と作品からその魅力を総まとめ

感情を武器に、世界を描く――。

『ガチアクタ』で一躍注目を集めた裏那圭（うらな けい）は、“怒り”と“遊び心”を融合させた新時代の漫画家です。

感情を基軸とした創作スタイルと、ビジュアルの革新性により、既存の少年漫画に新風を巻き起こしています。

漫画家としての出発点――「脳枷」でマガジングランプリ受賞

裏那圭の漫画家としての始まりは、2018年に発表した読み切り作品「脳枷（のうかせ）」でした。

この作品で講談社マガジングランプリ（MGP）に入選し、強烈な“感情の爆発”を描く表現力が高く評価されました。

その後、「獅鬼童（しきどう）」などを経て、2022年には初の連載作品『ガチアクタ』を「週刊少年マガジン」にてスタートさせます。

名前	裏那圭（うらな けい）
デビュー年	2018年（読み切り『脳枷』でMGP入選）
代表作	『ガチアクタ』
受賞歴	次にくるマンガ大賞2022・Global特別賞

裏那作品の核は“感情”――感情が物語を動かす

裏那の創作法は非常にユニークで、「まず描きたい感情を決めてから物語を組み立てる」という方式を採用しています。

プロットよりも「怒り」「悲しみ」「不器用さ」など、感情のリアルさを優先することで、読者に直接響く物語を生み出しているのです。

「正しいと思って行動しても怒られることがある。その理不尽さを描きたい」──裏那圭（インタビューより）

『ガチアクタ』の世界観を支える革新性と遊び心

『ガチアクタ』では、グラフィティデザインを大胆に取り入れたことで知られています。

この点で、デザイナー・晏童秀吉（あんどう ひでよし）とのコラボが作品のビジュアル面に革新をもたらしました。

また、週刊連載というハードな現場でも、背景に「うんこ」の絵を忍ばせて気分転換するなど、遊び心も忘れません。

アクションの迫力は“身体で描く”――構図とアングルへの執念

裏那はアクションシーンにおいて、自身でジャンプしたりポーズを取ることで、リアルな動きを作り出しています。

あえて描きにくいアングルを選ぶことで、読者にインパクトを与え、視線誘導まで計算されたコマ構成は圧巻です。

ネット炎上騒動と“打ち切り”の噂

一部関係者のSNS発言によって炎上した時期もありましたが、裏那自身が関与したわけではありません。

作品自体は2025年にアニメ化が決定しており、連載も継続中、人気・評価ともに上昇傾向です。

漫画家志望者へのエールと創作哲学

裏那は新人へのメッセージとして「技術より感情が大事」と語り、自分の中から湧き出る想いを第一にすべきだと説いています。

「好きなものを描けば、自然と上達する」という言葉は、創作に悩む人への大きな励ましになるでしょう。

まとめ：感情で描く裏那圭、その魅力のすべて

裏那圭は、感情を筆に込める表現者でありながら、遊び心も忘れない柔らかな創作者です。

『ガチアクタ』の持つ社会性、リアリティ、革新性は、彼女自身の人生や想いがそのまま注ぎ込まれているからこそ。

これからアニメ化を経て、裏那圭という名はさらに広く世界に知られることになるでしょう。