『彼女の友達』の主人公は、公式情報では日高タケルです。ただし第5巻以降はカオリとトモコの個別の物語が強まり、「主人公が変わった」と感じやすい構成になっています。
タイトルの「彼女の友達」は吉岡トモコを指すのに、なぜ主人公はタケルなのか。さらに途中からカオリの出番が増える理由まで、講談社の単行本紹介、コミックDAYS、2026年10月放送予定のTVアニメ公式情報を軸に整理します。※第4巻以降の展開に触れるため、未読の方はネタバレにご注意ください。
『彼女の友達』の主人公は誰?公式では日高タケル
結論から言えば、『彼女の友達』で公式に「主人公」と明記されている人物はタケルです。
講談社の『彼女の友達(1)』紹介では、物語の冒頭について「主人公・タケル」と明示されています。コミックDAYSでも同じく、タケルを主人公として始まる作品紹介が掲載されています。
さらに2026年10月から放送予定のTVアニメでも、ティザーPVの公式説明でタケルは「主人公」と紹介されています。
原作とアニメの両方を踏まえても、まず押さえておきたい答えは変わりません。
キャラクター 公式・物語上の立ち位置
日高タケル 公式に「主人公」と明記される物語の入口
古河カオリ タケルの彼女として登場し、第5巻以降は自身の進路・仕事が大きく描かれる
吉岡トモコ カオリの友人で、作品タイトルを象徴する重要人物
ここで重要なのが、「公式上の主人公」と「その時点でもっとも強く描かれている人物」は別の話だという点です。
『彼女の友達』は最初から最後まで、一人の人物だけにカメラを固定するタイプの作品ではありません。
第1巻ではタケルが読者を物語へ連れていく入口になりますが、巻数を重ねるとカオリやトモコ自身の選択、将来、仕事へと視野が広がります。
そのため、第1巻を読んだ時点では「どう見てもタケルが主人公」と感じても、第5巻以降まで読むと「カオリが主人公になったのでは?」「むしろトモコの物語では?」と印象が変わりやすいんですね。
僕は、この公式の肩書きと読者が感じる物語の重心のズレこそ、『彼女の友達』を理解するうえで大事なポイントだと考えています。
主人公を調べて答えが複雑に見えるのは設定が曖昧だからではなく、作品そのものが3人それぞれの人生へと広がっているからです。
日高タケルはどんな主人公?3人の関係へ入る「視点の入口」
日高タケルは、カオリとトモコの間に生まれる複雑な人間関係を、読者が最初に体験するための入口となる主人公です。
講談社の第1巻紹介では、タケルには初めてできた彼女・カオリがいて、その2人のデートにカオリの友人である吉岡さんが加わるところから物語が動き始めます。
構造だけ抜き出すと、とても分かりやすいです。
- タケルには恋人のカオリがいる
- カオリの友人としてトモコが現れる
- 3人の距離や感情が少しずつ変化する
- タケルはその変化の中で判断を迫られていく
つまり初期の『彼女の友達』は、タケルが知らなかったカオリとトモコの一面を、タケルと一緒に読者も知っていく構造になっています。
ここで面白いのが、タケルが物語を力強く引っ張っていくリーダー型の主人公ではないことです。
TVアニメ公式サイトでも日高タケルは「やや気弱で流されやすい性格」と説明されており、カオリと交際している人物として紹介されています。
タケルは、自分から何もかも状況を作るというより、周囲の感情や出来事によって揺さぶられる人物です。
でも僕は、この受け身に見える性質は主人公としての弱点ではなく、初期の物語ではむしろ重要な装置になっていると感じます。
なぜなら読者もタケルと同様、カオリやトモコが本当は何を考えているのかを最初から全部知っているわけではないからです。
「トモコは何を考えている?」
「カオリはどこまで気付いている?」
「タケルはどうする?」
そんな疑問を抱きながら読むため、タケルの迷いや戸惑いがそのまま読者の視点と重なりやすいんですね。
物語の主人公には、大きく分けると「自分から世界を変える人物」と「周囲で起きる変化を受け止めながら世界を見せる人物」がいます。
タケルは後者に近いタイプでしょう。
だからこそ彼自身が派手に動かない場面でも、カオリとトモコの存在感が強く見える。
主人公なのに、ほかのキャラクターの方が強烈に印象へ残る。
これは矛盾ではなく、タケルを視点人物として置いた本作の特徴と考えると理解しやすくなります。
なお、原作の単行本紹介では基本的に「タケル」と表記されていますが、TVアニメ公式サイトではフルネームが日高タケルと明記されています。
本記事では混乱を避けるため、「日高タケル」で統一しています。

吉岡トモコは主人公ではない?「彼女の友達」というタイトルの意味
吉岡トモコは、公式上の主人公ではありません。しかし作品タイトルそのものを背負う、物語の最重要人物の一人です。
ここは初めて作品名を見た人が一番迷いやすい部分かもしれません。
『彼女の友達』というタイトルだけなら、「彼女の友達であるトモコが主人公なのでは?」と思っても不思議ではありません。
ところが物語開始時のタケルを基準にすると、タイトルの関係はこうなります。
「彼女」=古河カオリ
「彼女の友達」=吉岡トモコ
つまり作品タイトルは主人公自身を表しているのではなく、主人公の世界へ入ってきて、その日常を大きく揺らす人物を示しているわけです。
ここが『彼女の友達』というタイトルのうまいところなんですよね。
読者はタケルから物語へ入ります。
しかし視線を奪う存在として置かれているのはトモコです。
言い換えるなら、
物語へ入る扉がタケル。
その扉の向こう側で強烈な存在感を放つのがトモコ。
という関係です。
講談社の作品紹介でも、タケルを主人公と示した直後に、カオリの友人である吉岡さんが登場することで物語が動く構成になっています。
TVアニメ公式サイトでも関係性は明確です。
日高タケルはカオリと交際中。
古河カオリは「タケルの彼女」。
吉岡トモコは「カオリの友人」と紹介されています。
さらに2026年7月6日に公開されたTVアニメのティザーPVでも、タケルを主人公、カオリを彼女、トモコをカオリの親友とする3人の関係が示されています。
したがって、アニメから『彼女の友達』を知る人も、タケルを主人公として、カオリとトモコとの関係が展開していく作品と理解するのがもっとも分かりやすいでしょう。
ただし、「主人公ではない=脇役」という意味ではまったくありません。
むしろトモコはタイトルそのものを象徴する存在です。
主人公ではない人物が作品名を背負い、その人物によって主人公の日常が変化していく。
僕はこの配置が、『彼女の友達』という作品の第一印象を強くしている理由の一つだと思っています。
そして原作を先へ読み進めるほど、トモコも「カオリの友達」という一言だけでは説明しきれない人生を歩み始めます。
ここが後半になるほど重要になります。
タイトルでは永遠に「彼女の友達」なのに、物語の中ではトモコ自身の仕事や選択が描かれ、一人の人物として独立していく。
タイトル上の役割と、キャラクター自身の人生が少しずつ離れていく。
この変化まで含めて見ると、トモコが「主人公に見える」と感じる読者が出てくるのも納得できます。
カオリは途中から主人公になる?第5巻以降の立ち位置
第5巻以降は古河カオリを追う展開が大きく増えます。しかし、確認できる公式情報では「主人公がタケルからカオリへ交代した」とは明記されていません。
ここは今回の記事で、特に正確に区別しておきたいところです。
「第5巻からカオリが正式な主人公になった」と言い切ってしまうと、公式情報より一歩踏み込んだ断定になってしまいます。
正確には、
公式上の主人公はタケルのまま。
ただし第5巻以降、カオリが物語の中心を担う場面が大幅に増える。
という整理が適切です。
その変化を理解するには、第4巻から第7巻までの公式紹介を順番に見ると分かりやすくなります。
第4巻では、グラビアアイドルとして活動を広げるトモコ、医学部を目指して受験勉強に取り組むタケル、自分の将来に悩みながらタケルを支えるカオリという3人それぞれの進路が描かれます。
そして講談社の第4巻紹介では、絡み合ってきた3人の思いが「決着」へ向かうことが示されています。
ここが大きな節目です。
第1巻から続いてきた「タケル・カオリ・トモコの関係そのもの」が、一度大きな区切りを迎えるからです。
続く第5巻では、公式あらすじの段階からタケル、カオリ、トモコが別々の道へ進んだ後が描かれます。
トモコは芸能活動を進める一方、将来に迷うカオリは新たな仕事の世界へ入り、自分自身の一歩を踏み出します。
ここでカオリの物語上の役割が大きく変わります。
序盤ではまず「タケルの彼女」として紹介された人物だったカオリが、タケルとの関係だけではなく、自分が何を選び、どう生きていくのかを追われる人物へ変化するんです。
第6巻になると、その傾向はさらに明確です。
公式紹介では、高校卒業前のタケルとトモコを描く過去のパートと並行して、現在のカオリが新しい仕事の環境で試行錯誤しながら成長していく様子が示されています。
そして2026年7月17日発売の第7巻では、トモコが芸能人として新たな仕事へ挑む一方、カオリも自身の企画を進める展開が紹介されています。
つまり第5~7巻では、
タケルを中心に2人を見る物語
から、
カオリとトモコそれぞれの現在を並行して見る物語
へ、かなり大きくカメラが広がっているわけです。
だから読者が「途中からカオリが主人公になった?」と感じること自体は、決して的外れではありません。
ただ、それは読者が感じる物語上の重心についての話です。
公式のキャラクター設定として「主人公交代」が発表されているわけではありません。
ここを混ぜてしまうと、
「タケルが主人公という情報は古いの?」
「第5巻から正式にカオリ主人公なの?」
という新たな混乱が生まれてしまいます。
現時点では、次の2段階で考えるのが一番すっきりします。
公式上の主人公:日高タケル
第5巻以降の中心人物:古河カオリ、吉岡トモコを含め複数へ拡大
僕自身、第5巻以降を語るなら「主人公交代」よりも「視点の分散」や「物語の群像化」という表現の方が作品の変化を正確に捉えていると感じます。
主人公の席をカオリが奪ったというより、タケル一人に置かれていたカメラが、3人それぞれの人生へ増えていったと考える方が自然なんです。
『彼女の友達』はなぜ主人公が変わったように見える?
『彼女の友達』で主人公が途中から変わったように感じる最大の理由は、物語のテーマが「3人の関係」から「関係を経た3人がどう生きるか」へ広がっていくためだと僕は考えています。
第1巻の3人には、とても分かりやすい肩書きがあります。
タケルは「主人公」。
カオリは「主人公の彼女」。
トモコは「彼女の友達」。
この3つだけで関係を説明できます。
ところが物語が進むと、そんな単純なラベルでは3人を説明できなくなります。
カオリにはカオリ自身の将来があります。
トモコにはトモコ自身の仕事があります。
タケルにも2人とは別の進路があります。
つまり、恋愛関係の中で与えられた役割から、それぞれが一人の人物として離れていくんですね。
ここに僕は、『彼女の友達』の後半を読むうえで面白い変化があると感じています。
普通なら作品タイトルになっている関係性は、物語の最後までキャラクターを縛る看板になりがちです。
しかし本作では、第5巻以降になると「タケルの彼女だからカオリを見る」「カオリの友達だからトモコを見る」というだけではありません。
カオリの場面はカオリ自身の人生として読める。
トモコの場面もトモコ自身の挑戦として読める。
結果として、初期主人公であるタケルが登場していない場面でも物語が成立するようになります。
これが「主人公が変わった」と感じる正体でしょう。

個人的には、「主人公交代」という言葉だけで説明してしまうと、本作の変化を少し単純化しすぎると思っています。
むしろ注目したいのは、最初は他人との関係によって説明されていた人物たちが、自分自身の人生を持つようになることです。
カオリは「タケルの彼女」だけではなくなる。
トモコも「カオリの友達」だけではなくなる。
そしてタケルも、カオリとトモコの中心に永遠に居続けるわけではありません。
3人を結んでいた線が物語の中心だった段階から、3人それぞれの先へ線が伸びていく。
この構造を意識すると、第5巻以降で作品の雰囲気が変わって見える理由も理解しやすくなります。
さらに面白いのは、作品タイトルが『彼女の友達』のままであることです。
物語が進めば、カオリとトモコの関係や、それぞれを取り巻く環境の意味も変化していきます。
それでもタイトルだけは、物語が始まった瞬間の関係を残している。
僕にはこれが、3人がどれだけ別の人生へ進んでも、物語の原点には「彼女」と「彼女の友達」と「タケル」がいたことを示す看板のようにも見えます。
もちろん、作者・じゅらさんが連載開始時点からこの構造をどこまで設計していたのかについては、確認できる公式資料だけでは断定できません。
「最初から主人公交代を予定していた」といった作者の意図まで推測で事実化しないことは、作品を考察するうえで大切です。
言えるのはあくまで、実際に刊行された各巻の公式あらすじを見ると、物語の焦点がタケル一人からカオリやトモコへ広がっているということです。
TVアニメ『彼女の友達』の主人公も日高タケル?
はい。2026年10月から放送予定のTVアニメ『彼女の友達』でも、主人公は日高タケルとして紹介されています。
2026年7月6日に公開されたティザーPVの公式説明では、「主人公・タケル」「彼女・カオリ」「カオリの親友・トモコ」という関係性が示されました。
TVアニメ公式サイトのキャラクター情報では、主要3人の名前とキャストも明らかになっています。
- 日高タケル:永池瑠雅さん
- 古河カオリ:羽紫さや花さん
- 吉岡トモコ:長谷美希さん
アニメ公式サイトによれば、監督は安ドウタカシさん、シリーズ構成は白樹伍鋼さん、キャラクターデザインは岩田竜治さん。
アニメーション制作はQuad、プロデュースはデレギュラ、製作はウェイブです。
放送開始は2026年10月予定と案内されています。
そのためアニメから作品に入る場合も、
主人公の日高タケルを入口として、カオリとトモコを含む3人の関係を追っていく
と理解しておけば迷いません。
ただし原作ファンとして気になるのは、やはりカオリとトモコの描き方です。
原作を第5巻以降まで読むと、2人は単なる「主人公の彼女」と「彼女の友達」では終わらない人物だと分かります。
だからこそアニメの序盤でも、それぞれの考え方や性格をどこまで丁寧に積み上げるかは注目したいところです。
僕は、原作後半の広がりを踏まえるほど、タケルだけを見れば成立する作品ではないと思っています。
最初の主人公はタケル。
しかし、この作品を記憶に残るものにするのは3人全員の選択です。
アニメ版でもそのバランスがうまく表現されれば、「主人公はタケルなのにカオリやトモコも主人公級に感じる」という原作独特の読後感につながるのではないでしょうか。
なお、2026年9月4日時点ではTVアニメはまだ放送開始前です。
原作のどこまでをアニメ化するのか、第5巻以降に見られる視点の広がりまで描かれるのかについては、現段階で確認できる公式情報だけから断定することはできません。
ここは放送話数や今後の追加情報を待って判断したいところです。
まとめ|『彼女の友達』の主人公はタケル、後半は3人の物語へ広がる
『彼女の友達』の主人公は誰なのか、公式情報と原作の構成を分けて整理すると、答えは明確です。
公式上の主人公は日高タケルです。
講談社の『彼女の友達(1)』やコミックDAYSではタケルが主人公として紹介され、2026年10月放送予定のTVアニメでもティザーPVで主人公と位置付けられています。
吉岡トモコは主人公ではありませんが、「彼女の友達」という作品タイトルを象徴し、物語を大きく動かすキーパーソンです。
そして古河カオリは、序盤ではタケルの彼女として登場するものの、第5巻以降になると自分自身の将来や仕事を追う描写が大きく増えていきます。
ただし、「第5巻から正式に主人公がカオリへ交代した」とする公式発表は確認できません。
そのため、本作の主人公構造を一言でまとめるなら、
「公式の主人公は日高タケル。ただし物語が進むほど、カオリとトモコを含む3人それぞれの人生へ視点が広がっていく」
という理解がもっとも正確でしょう。
僕はここに、『彼女の友達』のタイトルだけからは見えにくい面白さがあると思っています。
第1巻では「主人公」「彼女」「彼女の友達」と短い言葉だけで説明できた3人が、巻数を重ねるほど、その肩書きでは説明しきれない人物になっていく。
「主人公は誰?」と読者が迷うようになること自体が、ある意味では作品の変化を象徴しているんです。
誰が主人公かだけを決めて読むより、タケルを入口に始まった物語が、カオリとトモコを含む3人の人生へどう広がっていくのかに注目すると、『彼女の友達』をより深く楽しめるのではないでしょうか。
よくある質問
『彼女の友達』の主人公は誰ですか?
公式上の主人公は日高タケルです。
講談社の第1巻紹介やコミックDAYSでタケルが主人公と記載されており、2026年放送予定のTVアニメのティザーPVでも主人公として紹介されています。
古河カオリは途中から主人公になるのですか?
第5巻以降はカオリ自身の進路や仕事を描く場面が大きく増え、物語の中心人物の一人になります。
ただし、公式情報では「タケルからカオリへ主人公が交代した」と明記されていないため、正式な主人公交代ではなく、物語の視点がカオリにも大きく広がったと捉えるのが正確です。
吉岡トモコが『彼女の友達』の主人公ではないのですか?
トモコは作品タイトルの「彼女の友達」に当たる重要人物ですが、公式上の主人公はタケルです。
ただしトモコ自身の仕事や人生も物語の中で大きく描かれるため、タイトルを象徴する主人公級のキーパーソンと考えると分かりやすいでしょう。
執筆:涼風 結人(アニメ情報ナビゲーター)


