『千歳くんはラムネ瓶のなか』の原作は裕夢さんによるガガガ文庫のライトノベルで、2026年10月5日時点では本編第9巻まで発売済み、第10巻は2026年11月18日発売予定です。
「原作は漫画?」「小説家になろうで読める?」「何巻まで出ている?」「漫画の続きはある?」という疑問を、ガガガ文庫とスクウェア・エニックスの公式情報を基準に整理します。
『千歳くんはラムネ瓶のなか』の原作は小説?
はい。『千歳くんはラムネ瓶のなか』の原作は、裕夢さんが執筆し、raemzさんがイラストを担当するガガガ文庫のライトノベルです。
第1巻は2019年6月に小学館のガガガ文庫から刊行されました。ガガガ文庫の2019年6月刊行情報にも、著者・裕夢さん、イラスト・raemzさんの第13回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作として掲載されています。
略称は「チラムネ」。
物語の中心となるのは、福井県の藤志高校に通う高校2年生の千歳朔です。
公式特設サイトでは、朔は眉目秀麗で何でもできる人気者として紹介されています。周囲には柊夕湖、内田優空、青海陽、七瀬悠月、西野明日風といった、それぞれ異なる個性を持つ仲間たちが集まっています。
第1巻では、学校内でトップクラスの人気者として過ごしていた朔が、引きこもり状態になっている同級生・山崎健太と向き合うことになり、物語が動き始めます。
ここが『チラムネ』の第一印象を決定づけるポイントです。
ライトノベルでは、学校で目立たない主人公が少しずつ居場所を広げていく物語も珍しくありません。
ところが朔はその逆で、物語開始時点ですでに友人が多く、勉強や運動もできる「リア充側」の主人公として登場します。
ただし、読み進めるほど「何でもできる主人公が他人の悩みを解決するだけの物語」ではないことが分かってきます。
七瀬悠月、西野明日風、青海陽たちとの関係が深まるにつれ、友情、恋愛、部活動、進路、自分自身の価値観など、朔にも簡単には答えを出せない問題が増えていくからです。
筆者が原作を追ってきた中でも面白いと感じるのは、この反転です。
最初は誰かに答えを示す側に見えた千歳朔が、物語が進むほど「自分はどうしたいのか」を問われる側にもなっていく。
「リア充主人公」というキャッチーな設定だけで判断すると見落としやすい、『チラムネ』の大きな魅力だと考えています。
『千歳くんはラムネ瓶のなか』は小説家になろうで読める?
ガガガ文庫が示している公式な作品経歴を見る限り、『千歳くんはラムネ瓶のなか』は「小説家になろう発の作品」とは案内されていません。確認できる出発点は、第13回小学館ライトノベル大賞です。
ここは「なろうに絶対掲載されたことがない」とまで断定しない方が正確です。
Web上で過去にどのような形で文章が公開されたかという話と、出版社が示している正式なデビュー経歴は分けて考える必要があります。
公式に確認できる経緯では、裕夢さんの応募作『ラムネの瓶に沈んだビー玉の月』が第13回小学館ライトノベル大賞で優秀賞を受賞しました。
同賞の応募総数は1082作品。
最終選考では5作品が受賞し、『ラムネの瓶に沈んだビー玉の月』は優秀賞に選ばれ、2019年6月18日ごろの刊行予定作品として発表されています。
その後、作品名を現在の『千歳くんはラムネ瓶のなか』としてガガガ文庫から刊行されました。
公式経歴を簡潔に整理すると、
- 第13回小学館ライトノベル大賞へ応募
- 『ラムネの瓶に沈んだビー玉の月』が優秀賞を受賞
- 改稿を経て『千歳くんはラムネ瓶のなか』として刊行
- ガガガ文庫のライトノベルシリーズとして展開
という流れです。
つまり、「小説家になろうで人気になったWeb小説を書籍化した作品」と説明するより、小学館ライトノベル大賞を経て商業デビューした作品と捉える方が、確認できる一次情報に沿っています。
少し興味深いのが、第13回小学館ライトノベル大賞ではWeb投稿による応募自体も受け付けていたことです。
しかし、それは新人賞の応募形式の話であり、『チラムネ』が「小説家になろう」で連載されていたことを意味するものではありません。
検索で「千歳くんはラムネ瓶のなか なろう」と調べる人は、おそらく「無料で原作を読めるのでは?」と考えているケースも多いでしょう。
少なくともガガガ文庫が示している正式な原作は書籍版です。
原作を追う場合は、ガガガ文庫から刊行されている紙書籍や正規の電子書籍版を確認するのが基本になります。
『千歳くんはラムネ瓶のなか』原作は何巻まで?第10巻はいつ?
2026年10月5日時点で、発売済みのナンバリング本編は第9巻までです。さらに第10巻が2026年11月18日のガガガ文庫11月刊として発売予定に入っています。
ここは「9巻」「9.5巻」「SS集」が混在しているため、検索すると少し分かりにくい部分です。
2026年10月5日時点の刊行状況を整理すると、次のようになります。
| 区分 | 2026年10月5日時点の状況 |
|---|---|
| 本編 | 第1巻~第9巻発売済み |
| 中間巻 | 第6.5巻発売済み |
| SS集 | 『Days of Endless Summer』発売済み |
| サイドストーリー | 第9.5巻発売済み |
| 次の本編 | 第10巻が2026年11月18日発売予定 |
| 漫画版 | 全8巻で完結 |
ガガガ文庫の『チラムネ』特設サイトでも、現在の小説ラインアップは1~9.5巻発売中と案内されています。
さらにガガガ文庫の最新刊行予定には、2026年11月刊として『千歳くんはラムネ瓶のなか10』、著・裕夢さん、イラスト・raemzさんが掲載されています。
同月刊の発売予定日は11月18日です。
つまり、「原作は何巻まで?」への答えは、目的によって少し変わります。
本編だけなら、現在発売されているのは第9巻まで。
外伝・中間巻まで含めれば、第9.5巻まで刊行済み。
そして次の本編第10巻が2026年11月18日に発売予定。
この3段階で覚えると迷いません。

また、『千歳くんはラムネ瓶のなか Days of Endless Summer』も本編とは別に押さえておきたい1冊です。
ガガガ文庫では2025年8月刊として案内され、5~9巻などで展開された特典SSに加えて、新規エピソードも収める短編集として刊行されました。
続く第9.5巻は2025年10月刊。
ガガガ文庫公式では、岩波蔵之介と美咲渚の出会いを描く「本編級サイドストーリー」と紹介されています。
そのため、第9.5巻はタイトルだけ見ると「第9巻と第10巻を直接つなぐ本編」と思いやすいのですが、位置づけとしてはサイドストーリーです。
本編の続きという意味で注目すべき次巻は第10巻と考えると分かりやすいでしょう。
刊行予定は変更される可能性があるため、購入時にはガガガ文庫の最新情報もあわせて確認してください。
漫画版は原作?全8巻の続きはどこから読める?
漫画版は原作ではなく、裕夢さんのライトノベルをコミカライズした作品です。漫画は全8巻で完結していますが、原作小説の物語そのものはその先まで続いています。
スクウェア・エニックスの公式書籍情報では、漫画版のスタッフは次の通りです。
- 原作:裕夢さん
- 漫画:ボブキャさん
- キャラクター原案:raemzさん
漫画版第1巻は2020年9月18日発売。
最終第8巻は2025年3月7日に発売され、公式の書籍名にも『千歳くんはラムネ瓶のなか 8(完)』と明記されています。
つまり、完結したのはコミカライズ版です。
原作ライトノベルまで第8巻相当で終了したわけではありません。
そして「漫画8巻を読み終えたら原作の何巻から?」と気になる人にとって重要なのが、漫画版の到達地点です。
漫画第8巻の公式あらすじでは、七瀬悠月をめぐる柳下やストーカーの問題、その一連の出来事の決着が描かれています。
一方、原作ライトノベル第2巻は七瀬悠月との「偽りの恋」を中心に据えた巻です。
この内容から考えると、漫画版全8巻は大きく見れば原作第2巻の七瀬悠月編までを描いたコミカライズと整理できます。
そのため、とにかく漫画の先を知りたい場合は、原作第3巻以降が次の大きな物語へ進む目安になります。
ただし、筆者としては原作第1巻から読み直す方法をおすすめしたいです。
理由は単純で、ライトノベル版の面白さは「何が起きたか」だけではないからです。
漫画では表情、コマ割り、構図によってキャラクターの感情が瞬間的に伝わります。
一方、小説では千歳朔が相手をどう見ているのか、どんな理屈を組み立てて言葉を選んでいるのか、強気な台詞の裏で何を考えているのかまで文章で追えます。
特に『チラムネ』は一人称の言葉選びそのものに主人公の性格が強く出る作品です。
同じ場面でも漫画と原作では、「朔が格好よく見える場面」から「朔はなぜそう振る舞おうとしているのか」へ視点が一段深くなることがあります。
漫画版を読了済みなら、
最短で続きを追うなら原作第3巻付近から。
人物の内面まで含めて『チラムネ』を味わうなら原作第1巻から。
この2つを基準に選ぶといいでしょう。

なぜ『千歳くんはラムネ瓶のなか』は新人賞時代から異色だった?
『チラムネ』は刊行後に突然「変わった青春ラブコメ」になったのではなく、新人賞の選考段階から評価が大きく分かれる個性的な作品でした。
第13回小学館ライトノベル大賞では、応募総数1082作品の中から『ラムネの瓶に沈んだビー玉の月』が優秀賞を受賞しています。
同賞の公式講評を見ると、この作品は編集部内でも評価が分かれ、簡単には評価を定めにくい作品だったことが分かります。
そのうえで、既存作品の型へ小さくまとまらない個性や未知数な部分まで含めて、優秀賞に選ばれました。
これは現在の『チラムネ』を考えるうえでもかなり重要です。
「学校で人気のあるリア充を主人公にした」というだけなら、設定上の珍しさで終わります。
しかし実際には、千歳朔を主人公に置くことで、作品は読者へ少し厄介な問いを投げかけてきます。
人気者の悩みは、孤独な人の悩みより軽いのか。
誰かを助けようとする行為は、いつでも正しいのか。
周囲から「完璧」に見えることと、自分自身が納得して生きられることは同じなのか。
筆者が原作を読んできた限りでは、シリーズが進むほど重要になるのはスクールカーストそのものではなく、「他人から見える自分」と「自分が選びたい生き方」のずれだと感じます。
第1巻では、千歳朔という主人公の強烈なキャラクターが入口になります。
その後は七瀬悠月、西野明日風、青海陽らと関わることで、朔が相手を救うだけではなく、朔自身の価値観も揺らいでいく。
新人賞時代に「評価が割れた」という事実と、長期シリーズになった現在を並べて見ると、むしろ最初から万人に無難に好かれる主人公へ寄せなかったことが、この作品の輪郭を強くしたのではないかと考えられます。
『千歳くんはラムネ瓶のなか』原作は完結している?
完結していません。2026年10月5日時点では本編第9巻まで発売済みで、第10巻が2026年11月18日発売予定です。
この点は、漫画版と混同しないことが最も大切です。
漫画版には第8巻で「完」と明記されています。
しかし原作ライトノベルについては、ガガガ文庫が第10巻を11月刊の刊行予定へ掲載しています。
したがって、
漫画版=全8巻で完結済み。
原作小説=本編第9巻まで発売済み、第10巻発売予定。
というのが現在の正確な整理です。
また、原作には本編だけでなく第6.5巻、SS集『Days of Endless Summer』、第9.5巻といった書籍も存在します。
特に第9巻の後に短編集と第9.5巻が続いたため、時期によっては「本編9巻で止まっているのでは?」と見えやすかったかもしれません。
しかし現在は第10巻の刊行予定が明示されています。
これは読者にとってかなり大きな意味があります。
ただシリーズが「未完」というだけではなく、次に読むべき本編が具体的に決まっている状態だからです。
刊行情報を追う場合は、検索結果に残った古い紹介記事の「最新第9巻」という記述だけで判断せず、ガガガ文庫の最新刊行予定まで確認するのがおすすめです。
『千歳くんはラムネ瓶のなか』原作を今から読む価値は?
漫画から入った人ほど、原作小説では千歳朔の内面と言葉の積み重ねに注目すると、同じ物語が違って見えてきます。
個人的には、『チラムネ』の原作を読む価値は単純に「漫画より先まで読める」ことだけではないと思っています。
もちろん、漫画版は全8巻で終了しており、原作にはその先があります。
しかし小説へ移る最大の変化は、千歳朔という主人公の見え方です。
朔は最初から自信満々に見えます。
言葉も巧みで、行動力もあり、周囲からの評価も高い。
だから表面的な行動だけを追えば、「完成された主人公」に見えやすいんです。
ところが内面を文章で追うと、朔も常に迷わず答えを出しているわけではないことが少しずつ見えてきます。
相手のために格好よくありたい気持ちと、自分自身の感情。
仲間との関係を守りたい気持ちと、何かを選ばなければならない現実。
青春の時間が進むほど、すべてを同時には守れない場面も増えていきます。
私は、『チラムネ』が長期シリーズになった理由の一つはここにあると考えています。
「リア充を主人公にした変わったラブコメ」で終わらず、恵まれて見える人間にも、その人にしか背負えない選択があると描いてきた。
だから第10巻の存在も重要です。
初期の山崎健太や七瀬悠月との物語から積み重なってきた人間関係が、どこへ向かうのか。
刊行済みの物語を一気に追える今は、原作へ入るには面白いタイミングだと感じます。
まとめ:原作はガガガ文庫の小説で第10巻も発売予定
『千歳くんはラムネ瓶のなか』の原作は、裕夢さん著、raemzさんイラストによるガガガ文庫のライトノベルです。
前身となる『ラムネの瓶に沈んだビー玉の月』が、応募総数1082作品の第13回小学館ライトノベル大賞で優秀賞を受賞し、『千歳くんはラムネ瓶のなか』として商業刊行されました。
「小説家になろう」については、少なくともガガガ文庫が示す公式経歴では、同サイト発の作品とは案内されていません。
2026年10月5日時点では本編第9巻まで発売済み。
第6.5巻、SS集『Days of Endless Summer』、第9.5巻も刊行され、本編第10巻は2026年11月18日発売予定です。
漫画版は裕夢さん原作、ボブキャさん漫画、raemzさんキャラクター原案によるコミカライズで、2025年3月7日発売の第8巻をもって完結しています。
漫画8巻の内容は大きく原作第2巻の七瀬悠月編にあたるため、漫画の先を優先して読みたいなら原作第3巻付近が一つの目安です。
一方、千歳朔の内面や言葉のニュアンスまで含めて作品を味わいたいなら、第1巻から読み直す価値があります。
漫画版は完結していても、『千歳くんはラムネ瓶のなか』という原作小説の物語はまだ続いている。
ここを押さえておけば、「原作は何巻?」「なろうで読める?」「漫画が完結したなら全部終わり?」という疑問はすっきり整理できるはずです。
よくある質問
『千歳くんはラムネ瓶のなか』の原作は何ですか?
裕夢さんが執筆し、raemzさんがイラストを担当するガガガ文庫のライトノベルです。漫画版は原作ではなくコミカライズ作品です。
『千歳くんはラムネ瓶のなか』は小説家になろうで読めますか?
少なくともガガガ文庫が示している公式経歴では、「小説家になろう発」の作品とは案内されていません。公式に確認できる出発点は、第13回小学館ライトノベル大賞での優秀賞受賞です。
『千歳くんはラムネ瓶のなか』原作は何巻までで、完結していますか?
2026年10月5日時点で本編第9巻まで発売済みです。第10巻が2026年11月18日に発売予定のため、原作小説は完結していません。
涼風 結人(すずかぜ ゆいと)/アニメ情報ナビゲーター


